【桜姫華伝】第五話「言ったら怒るくせに」(りぼん2009年5月号)感想 その4
【桜姫華伝】第五話「言ったら怒るくせに」(りぼん2009年5月号)感想 その3
↑のつづき
○桜姫、ついに青葉への想いを爆発させる
桜姫「帰りたくない…」
(りぼん2009年5月号・P.116の4コマ目)
このセリフだけを見たら、「あーやっぱり桜姫は青葉と一緒に
いたくないのだな」と思ってしまいそうです。何しろ自分に対して
恨みを持っている相手で、しかも一度殺されかけて瀕死の重傷を
負わされたのですから。
でも、桜姫の「帰りたくない」理由は違いました。
桜姫「やっと会えたのに…離れたくない 青葉のそばに
いたいの…っ」(りぼん2009年5月号・P.117-118)
やっと素直に自分の気持ちを表現することができたか。
桜姫が青葉に対する想いをはっきり誰かに明らかにしたのって
この時が初めてなのかな? 少なくともこれまでのお話の中で
桜姫が青葉と一緒に住みたいと表明したことはありませんでしたが。
藤紫から、青葉がいかに桜姫に会うために努力していたかを
聞かされて、自分自身の心の中から湧き出ていた青葉を好きという気持ちを
とうとう抑えることができなくなってしまったのかもしれません。
藤紫と二人っきりになる機会がなかったら、桜姫は青葉に対する
想いを素直に表現することはなかったかも。この日逃げ出したおかげで
桜姫は新たな段階に進むことができました。桜姫はただ単にみんなが
いるところから逃げただけでなく、自分の本当の気持ちを封印し続ける
生活から逃げることにも成功したのでしょう。
あとはこの気持ちを青葉に伝えるだけですが、その壁は高そうですね。
○藤紫、突然桜姫にキス
桜姫「藤紫様 なんで…!?」
(りぼん2009年5月号・P.120の1コマ目)
そりゃ桜姫も驚くよな(笑) ついさっきまでいろいろ人生相談の
相談員のような感じで話を聞かせてくれていた藤紫がいきなり豹変
(ひょうへん)してキスしてきたのですから。
この瞬間を偶然目撃してしまった青葉…ただでさえボタンの
掛け違いをしている桜姫と青葉の関係がまたややこしくなりそう。
藤紫「和泉(いずみ)に帰りたくないのなら 俺の邸(やしき)に
来たらいい 東宮の位など青葉に譲る 俺は姫のほうが
ほしい…!!」(りぼん2009年5月号・P.120の2-3コマ目)
藤紫の意図がわからん…いままで桜姫のことが好きだという
そぶりを見せたどころか、ほとんどまともに接触すらしたことすら
なかったのに、いきなりキスして桜姫の獲得希望を宣言したのですから。
突然「告白」をした真意って何なのでしょう? 本当に桜姫のことが
好きなのであれば、堂々と攻めても問題はありませんが、桜姫の推理の
ように「同情」なのであれば桜姫を混乱させるだけなのでかえって
かわいそうかも。
桜姫も藤紫の真意が気になって仕方がないようですね。
…もし東宮の位を青葉に譲るという話が本当だとしたら
好きな青葉が一番欲しがっているものを桜姫が青葉に
プレゼントするチャンスですね。
(つづく)
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