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2009年4月14日 (火)

【勝利の悪魔】ビクトリー;3(りぼん2009年5月号)感想 その2

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【勝利の悪魔】ビクトリー;3(りぼん2009年5月号)感想 その1
↑のつづき

○学校に泊り込むことを決めた朝実

うちこないだネコひろったばっかりだしな‥
たなかもりひろったらさすがにおやがびっくりしちゃうよ
(りぼん2009年5月号・P.182の2コマ目)

 猫と朝実が同じ扱いされてる…猫を拾う前だったら大丈夫だった
のかよ(笑) あてもなく家を飛び出した朝実、家に帰ればお見合い話
お見合いが嫌だと家を飛び出したら今度は行くところがない、朝実は
四面楚歌(しめんそか)状態ですね。

朝実「親の会社がつぶれた末に家なき子な私のことをすべて受けとめて
『うちに来いよ』って言ってくれる人がいたらいいのに…」
(りぼん2009年5月号・P.182の3コマ目)

 まぁ冷静になって考えてみれば朝実もかわいそうなんですよね。
これまでの生活が親の会社の倒産によってすべて崩れてしまったの
ですから。親の収入が突然途絶えてしまうという経験をしてしまった
子供は結構な数いるでしょうが、高校生なのにお見合い話を持ち出された
なんていう子はなかなかいないでしょう。

 誰か救いの手を差し伸べてくれるのであればすがりたい気分
なのでしょう。「うちに来いよ」といってくれる人がいたところで
その人が結婚なり経済的支援をしてくれない限り、朝実を取り巻く
現状は全く変わらないのですが、つらい現実と向き合ってばかりでは
身が持たないでしょう。たまには現実から逃げて心を休める時が
あってもいいかも。

朝実「まさか この教室に泊まることになるなんて…
(りぼん2009年5月号・P.185の2コマ目)

 嫌で嫌で、一日も早く脱出したかった教室が、今や朝実に
とって最後の砦(とりで)…こんな皮肉な展開が待っているとは
転入した時点の朝実は想像すらしていなかったでしょう。

朝実「みんなも『たなかもりがそこまでいうならおうえんする!』って
帰っちゃうし… そこ普通背中押すところじゃないでしょっていう…」
(りぼん2009年5月号・P.185の2コマ目)

 朝実は、この学校に入ってよかったのではないでしょうか? こんな
突飛な行動をとっても変な目で見られる心配はなく、ごく普通に接して
くれる生徒ばかりの学校なんてなかなかないでしょう。みんな近すぎず
遠すぎずの絶妙な距離感を保って朝実と接してくれているようですし
慣れれば案外この学校は居心地がいいかも。

 今の朝実にとって必要なのは、勉強ができる子ではなく、心の支えに
なってくれる子でしょう。心が穏やかでなかったら何事も上手く
いきませんし、何より生きていて楽しくないです。

(つづく)

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