【桜姫華伝】第六話「どうして俺を選んだ」(りぼん2009年6月号)感想 その6
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【桜姫華伝】第六話「どうして俺を選んだ」(りぼん2009年6月号)感想 その5
↑のつづき
○青葉のことが好きだと青葉に話した桜姫
もし今は夢でなく、本当に自分の目の前に青葉がいると認識していた
としたら、おそらくこんな話はしなかったでしょうね。勘違いが
思わぬ形で桜姫を動かしました。
桜姫「あのねぇ 私が青葉と出会って最初に『好き』って思ったの
『おまえを殺す』って言われた時だった」
(りぼん2009年6月声・P.39-40)
こ れ が 本 当 の 「 殺 し 文 句 」
しかし青葉にしてみれば、さんざん「初夜」とかなんとか
言っていたのは効果がなくて、「殺す」と言ったら意中の桜姫に
好きになってもらえるとはなんとも皮肉な話ですね。
桜姫「一瞬で私の心を貫いたのよ…真っ直ぐで揺るぎない瞳」
(りぼん2009年6月号・P.40の3コマ目)
誰がうまいこと言えと…(以下略
桜姫は矢で体を射抜かれたのですが、同時に心も射抜かれて
いたのですね。
桜姫「怯えた背中の女房達 逃げてばかりの視線 正体のない
罪悪感 でも青葉は真っ直ぐ私を見てくれた」
(りぼん2009年6月号・P.41の3-4コマ目)
なるほどそういう事情か…これまでの人生で本気で桜姫の
瞳を見つめてくれたのは兄だけだったのか。周りの人は
化け物扱いしてしまい、まともに相手にしてくれなかったと。
青葉のようにたとえ敵意に満ち溢れた瞳であったしても
誰かに見つめられるということ自体が桜姫にしてみれば
とても価値のあるうれしいことだったのか。
もしかしたら青葉の心の底に桜姫を好きだという気持ちが
潜んでいるということを無意識のうちに桜姫は感じとったのかなぁ?
本当に桜姫のことを憎んでいることが明らかだったらさすがの
桜姫も好きにはならないでしょうし。
桜姫「確かにあの夜 私は青葉を好きになったの」
(りぼん2009年6月号・P.42の1コマ目)
こんな歪んだ形で愛の告白をされた青葉…両想いになることが
できたのですが、ここで桜姫の気持ちを受け入れようと思ったと
しても桜姫自身が夢だと思っているのですから、会話はたぶん
成立しないでしょうね。
青葉、つらいな…自分が好きな女の子が自分のことを好きだと
知ったのにつきあうことができないのですから。手が届かない
ところにほしい物があるという絶望感を味わうことになりますから
むしろ今までよりつらさが増すのでは???
まだ桜姫に対して憎しみを持っていたほうが楽だっただろうに…
(つづく)
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