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2009年5月12日 (火)

【MOMO】第9話「船上のメリー・クリスマス」(りぼん2009年5月号)感想 その2

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【MOMO】第9話「船上のメリー・クリスマス」(りぼん2009年5月号)感想 その1
↑のつづき

○実結(みゆう)、モモを叱りつける

実結「ていうかその自分のこと『モモちゃん』て言うのやめなさい
その語尾の『のだ』も!!
」(りぼん2009年5月号・P.42の4コマ目)

 

世界を救うヒロインを目指していたはずが、いつの間にか
モモの教育係になっている件についてだが。
実結はモモに一体何を
求めているのだろう? 地球を滅ぼすためにやってきた悪の権化(ごんげ)
である大魔王のあるべき姿というものが実結の頭の中にあって、モモに
対してその大魔王像を演じるように迫っているのかな?

実結「あなたは威厳(いげん)ある大魔王なのよ『私』って言いなさい!!
(りぼん2009年5月号・P.43の1コマ目)

 そもそも大魔王にあったことなど間違いないであろう実結が
頭の中に大魔王像をどうやって作り上げていったのか興味があります。
だって一度もあったことのないのにどうして大魔王が「威厳ある」と
知っているんだろう?

 …まぁ実結の気持ちも理解できますが(笑) アニメやコミック、映画に
出てくる大魔王的役割をしているキャラは大体似たような行動を
とってますし。原作赤ずきんチャチャの大魔王は例外中の例外でしょう。

○実結、モモを平手打ち

※モモを平手打ちしたことについて異論を唱える夢に対して
実結「甘いのよあなたは! この子はこの星を滅ぼしに来てるのよ!?」
(りぼん2009年5月号・P.44の3コマ目)

 甘いのは実結です。戦力に絶望的な差があるのに勝ち目の戦いを
挑むなんて無謀を通り越しているな。簡単に地球を滅ぼすことができる
相手を力でねじ伏せることなど到底不可能だろうに。

 モモが「夢」の名前を出したのがキレた直接の原因かな?
「今の代表者は自分なのに!!!」って思ったのかも。

夢「でも 喜ばせなきゃだめなんだよ モモちゃん嫌がってるよ!
(りぼん2009年5月号・P.44の3コマ目)

 もはやルールのことなど頭から吹っ飛んでしまったんだろうな…
実結が地球を救うただ一つの方法はモモを喜ばせることだけ
なのですが、平手打ちをしてしまった後にどうやってよろこばす
つもりなのだろう。

○実結の行動の背景に家庭環境はなかったか?

 実結のこの時の行動の背景には家庭環境が背景にあるのでは
ないでしょうか? 実結はすでに明らかにされているように
非常に恵まれた家庭環境の下で過ごしています。おそらく自分の希望
することはほとんど実現されたでしょう。周りの大人も実結の言うこと
はほとんど聞いたでしょうし。

 恵まれた生活をおくっているうちにいつしか周りは必ず自分の考えた
通りに周りは動くという誤った感覚が芽ばえてしまったのでは
ないでしょうか?

 そんな中、モモという自分の考え通りに動かない人物が現れました。
実結は自分の考えた通りに動かない相手が登場した時の
対処法を根本的に分ってなかった可能性があるかも。

だから力でねじ伏せることしかできないと。

 もともと自分の思った通りの人生などありえない夢とは
あまりに対照的ですね。

○モモ、ついに実結に激怒

 そりゃ、いくらなんでも平手打ちされたら怒るのは当然でしょう。
モモは不思議な力を使ってますが、動じることなく、モモに対して
強い態度をとりつづける実結はある意味すごいな。肝がすわって
いるのか、ただ単に空気を読めないのか不明ですが。

ナナギ「お前のわがままで星ひとつ潰す気か
(りぼん2009年5月号・P.47の1コマ目)

 あーわがままな人に「わがまま」って言うのは禁句かも(笑)
人間は本当のことを言われると逆ギレしたくなりますし。
実結にとってみれば正当な行動であって、わがままだとは
全く考えてないでしょうね。

○実結、頭の中から地球を救うことが消える

実結「…いやよ ブレスレットは渡さない」
(りぼん2009年5月号・P.48の1コマ目)

 

実結は、誰かに負けた体験ってこれまであったのだろうか?
代表者としての適格性が夢に劣るという事実をつきつけられて
冷静でいられなくなってしまったのでしょう。もはやこの時点の
実結にとって地球、そして自分自身の命などどうでもよくなっちゃった
んだろうな。

○実結、ブレスレットを海になげる

 自分の思い通りにならないから、全人類を道連れに自殺…
こんな人が将来日本の中枢に入ったら国民は大変なことになるな。
実結は夢がブレスレットを取りに海に飛び込むなど想像すらして
いなかったでしょうが、夢の考えた結論は。

夢「ひとつくらい 私にちょうだい
(りぼん2009年5月号・P.51の1コマ目)

 ある意味夢と実結は似た者同士だな。後先考えずにその場の
感情に強く支配されるところなんかそっくりです。真冬の海の
中に小さなブレスレットを探すために飛び込むとか、ちょっと
考えたら絶対やらないでしょう。戦力差を無視してモモを平手打ち
した実結とある意味仲良くやっていけるような気もしないでもないです。

 しかしこの時の夢の表情はすごいな。

○不思議な力で夢は助けられ、ブレスレットを奪還

 モモは夢の帰還を強く望んでいますからね。征服者として
やってきた宇宙人にここまで好かれている時点で夢は間違いなく
代表者としての資格を有しているでしょう。

○代表者の座が夢に戻る

 偶然代表者としての活動するよう強制された夢でしたが
この時点で自分の意思で代表者となったのですね。夢の
頭の中には地球を救うなどという大きな目標があるわけでは
なく、ただひたすら純粋にモモのそばにいたいという思いから
代表者としての資格を奪還したのでしょうが、地球を救う条件は
モモを喜ばせることなのですから、代表者に求められる一番の
能力は「モモに好かれる力」でしょう。

 そう考えると夢以上に代表者としてふさわしい人物はまず
いないでしょうね。

 実結は人生初の大敗経験かも。まぁ人間誰しも失敗はするから
次はがんばれ。

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