【桜姫華伝】第九話「春を愛する人へ」(りぼん2009年9月号)感想 その7
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【桜姫華伝】第九話「春を愛する人へ」(りぼん2009年9月号)感想 その6
↑のつづき
○青葉、桜姫に自らの命字「生」を渡す
青葉「おまえにやる 俺の運命 全部おまえにやるよ…!!」
(りぼん2009年9月号・P.202-203)
命字を渡すということは命をそっくりそのまま預けると全く同じ
なのですから、本当に愛していなければ絶対にできない行動ですね。
中納言は命字を槐(えんじゅ)に渡したのが原因で結局殺害されてしまい
ましたし。
しかしこのセリフ、究極のプロポーズだな。
青葉「滅ぼすばかりじゃないさ ふたり一緒なら」
(りぼん2009年9月号・P.204の2コマ目)
なんだかプロポーズの言葉みたいなセリフが連続してるな。
青葉ってこんなに情熱的だったのか。
ついさっきまで、お互い面と向かって本当の気持ちをぶつけ合わない
まま別れようとしていたとは信じられないような展開の連続ですね。
本当は別れたくないのに別れざるを得ない状態に置かれていたから
今までの反動が一気に来てしまったのかも。
○一方桜姫は青葉につくしを渡す
唐突(とうとつ)につくしを渡されて戸惑っている青葉ですが
桜姫からもらうものならなんでもうれしいでしょう。桜姫と
つくしといえば、ある意味切っても切れない関係ですよね。
子供の頃「親王様」に食べさせてあげようとしてつくしを
とっていたこともあったようですし。(桜姫華伝2巻・P.58)
あの頃は渡すことができなかったつくしでしたが、時を超えて
ついに渡すことができたようです。
このあと桜姫は「生まれてきてよかった」と実感できたようですが
本当によかったですね。今までずーっと孤独やつらい日々ばかり
が続いていましたから。好きな青葉に殺されかけたあたりは人生の
どん底だったかも。そこからよく這(は)い上がってくることができましたね。
○桜姫と青葉、藤紫のところへ行くことに
青葉「やっぱり謝りに行かなーとな…藤紫に」
(りぼん2009年9月号・P.210の2コマ目)
桜姫が藤紫のところに行くという話を断りに行く必要に
迫られたためですが、この時代、時の権力者と交わした約束を
断りに行くのは相当大変なことですよね。まぁ桜姫も青葉も
特別な存在だから謝りに行けば住む話なのでしょうが。
○桜姫への求婚は冗談だったと話す藤紫
藤紫「え? 桜姫への求婚? もちろん冗談だよ?」
(りぼん2009年9月号・P.211の1コマ目)
いやいやこれはいくらなんでも嘘だろう(笑)
どう考えても冗談でやってるような感じではありません
でしたし、自分の立場を十分分かっている藤紫であれば
求婚の重みは当然分かっているはずです。
桜姫の幸せを考えたら自分は何をなすべきかを考えたら
おのずから選択肢は絞られるはずです。桜姫の幸せを考えたら
桜姫が本当に好きな人と結ばれるのが一番ですからね。
しかし今回の藤紫はとても大きな仕事をしました。もし
藤紫が求婚をしなかったら、桜姫と青葉が仲良くなったのは
ずっと先になってしまった可能性もありますし。
人間、追い込まれなければ成しえないこともたくさんあります。
桜姫と青葉にとって、追い込まれなければ成しえないことは
自分の好きな人に素直に好きだと表現できることだったのかも
しれません。
213ページの藤紫の表情が、藤紫の心をすべて表現している
のかも…
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