【桜姫華伝】第十話「その日、初恋だった」(りぼん2009年10月号)感想 その5
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【桜姫華伝】第十話「その日、初恋だった」(りぼん2009年10月号)感想 その4
↑のつづき
○琥珀(こはく)のけじめ
琥珀「疾風(はやて)を人間に戻す方法が見つかるまで 気持ちは
伝えない」(りぼん2009年10月号・P.294の3コマ目)
琥珀が疾風に自分の本当の気持ちを伝えないのは琥珀が自分なりに
考えたけじめの気持ちの表現方法だったのですね。疾風の立場からすれば
細かいことは抜きにして自分に対して気持ちをどんどん出してくれた
ほうがうれしいものと思われますが、現実問題として琥珀の立場からすれば
「好きだ」とはなかなか言いにくいよな…蛙の姿になってしまった
疾風の精神的なつらさを考えたら当事者である琥珀が言えることは
限られているのではないでしょうか。
疾風は琥珀の本当の気持ちに気づいているのかな?
しかし元に戻す方法が見つからないなんてきついですよね。
罪悪感もあるだろうな。蛙の姿になってしまった疾風を見るたびに
なんとも言えない気持ちになるでしょうし。
○桜姫、自分の兄「戒(かい)」について語る
山の中で生活していて友達もいなかった桜姫にとって
兄の戒の存在はまさに心の支えだったのでしょう。
戒「でも…僕達は身よりもないし この国で二人だけでは
生きて行けない」(りぼん2009年10月号・P.298の2コマ目)
桜姫より年上の戒は現実を分かっているから、こう言う以外に
ないのですね。もう桜姫には青葉と結婚する以外の選択肢など
存在しないことを痛いほど分かっていたのでしょう。
戒「それに桜は親王様の許婚(いいなずけ)じゃないか 親王様に
幸せにしていただくんだよ」(りぼん2009年10月号・P.298の2-3コマ目)
こんなやりとりが過去にあったのか。どんな思いでこの言葉を
桜姫に対して言ったんだろうなぁ。
桜姫の幸せを考えたら青葉と結婚したほうがどう考えても良いの
ですから、戒とすれば桜姫にやってあげることのできる一番のことは
桜姫が青葉と結婚するのを後押しすることなのでしょう。
○桜姫と青葉、深まる愛
青葉が木の下にいたことに気づいた桜姫は驚いて木から
落ちてしまいます。いまさら驚くほどのことでもないような
気がするのですが、桜姫は手紙の返事を書くのを休んでいる
ことと、兄のことの話をしていたことを聞かれたことを咎(とが)め
られると思ってしまったようです。
青葉「怒ってないよ 俺にも桜の兄上のこと 教えてくれないか?」
(りぼん2009年10月号・P.302の4コマ目)
別に桜姫は浮気をしたという訳ではないですから、青葉が
怒る理由などないでしょう。手紙の返事を書くのを一時中断させたって
まさか三桁もの手紙を一度に書けるとは思っていないでしょうから、休憩
したことなど責めるわけないですし。
むしろ好きな人の過去に関することは聞きたいと思うのでは
ないでしょうか。青葉は桜姫についてまだまだ知らないことが
多いでしょう。
桜姫「でも 青葉は違うの青葉とは本当の恋なの」
(りぼん2009年10月号・P.304の1コマ目)
青葉「俺が桜を幸せにするよ」
(りぼん2009年10月号・P.305)
なんというラブラブな展開なんだ(笑) もはや初期の頃に
青葉との結婚話を嫌がって逃げまくっていたころが嘘のようだ。
この時の青葉の表情がすごくいい感じです。心の底から桜姫の
ことを幸せにしてあげたいと思っているのが分かります。
今にして思えばどうしてあそこまで桜姫は青葉との
結婚話を嫌がっていたんだろう…
青葉「歌作るの俺も手伝おうか?」
桜姫「ううん 一人でやってみる」
(りぼん2009年10月号・P.306の1コマ目)
青葉、一気に大甘になったな。まぁもともと桜姫にいじわる
しようと思って返事を全部書くまで会わないと言ったわけでは
ないですから。
○手紙の返信終了
よく全部書いたな…毛筆で三桁の手紙を書くなんて余程気合を
入れなきゃ無理だろう。まぁ桜姫にとって燃料は青葉との絆(きずな)
だったのでしょうが。
もし青葉が返事を書けと言わなかったらまず間違いなく返事を
全部書くということはまずあり得なかったでしょう。
○兄現る
死んだはずの兄「戒」が現われて激しく動揺する桜姫。
桜姫「兄様…なの…?」(りぼん2009年10月号・P.314の1コマ目)
タイミング良すぎだろう。兄の話をしたと思ったら兄が
目の前に現われるなんて。こっそり置手紙をして桜姫に
自分が来たということを知らせていますが、もし手紙が
どこかに行ってしまったり、桜姫が手紙に気づかなかったり
したらどうするつもりだったんだろう…待ちぼうけに
なってしまい、なんとも格好が悪いことになりますが。
桜姫「ずっと不思議に思ってた…私が不老不死
なら兄様もそうなんじゃないかって」
(りぼん2009年10月号・P.314の2コマ目)
よくよく考えたら妹が不老不死で兄が不老不死でないっていう
のはおかしな話ですよね。
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