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2009年10月26日 (月)

【桜姫華伝】第十一話「兄様を傷つけないで」(りぼん2009年11月号)感想 その3

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【桜姫華伝】第十一話「兄様を傷つけないで」(りぼん2009年11月号)感想 その2
↑のつづき

○桜姫を孤独にする作戦を知り呆然とする戒(かい)

帝(みかど)「姫には天涯孤独(てんがいこどく)になっていただく
(りぼん2009年11月号・P.172の1コマ目)

 桜姫の幸せを純粋に祈っている戒にしてみればこの言葉を
最初聞いた時に意味が分からなかっただろうなぁ。帝がもともと
桜姫に対して敵意を抱いているということを知っていたのであれば
ある程度身構えて対峙(たいじ)したでしょうが、これは完全に不意打ち
ですからね。桜姫のために早く帝に会いたいとすら思っていましたし。

 戒を何の理由もなく投獄…それも生きたまま水の中に沈めるという
残酷な仕打ちをするとは、まさに鬼。戒にしてみれば妖古より
帝のほうが余程怖いでしょう。

 この時の戒の絶望感は察するに余りあります。投獄される恐怖と
大好きな桜姫が孤独になってしまうという不安が同時に
やってきたのですから。

帝「さすれば姫も支えとなる王良への想いを強くなさるだろう
(りぼん2009年11月号・P.172の2コマ目)

 つまり桜姫にとって頼れる人物は青葉以外にいないという
環境を作為的に作ってしまおうという訳か。でもこの時点での
桜姫の年齢を考えたらここまで強引な方法を使わなくても青葉へ
想いを向けさせることはそれほど難しくないような気がするの
ですが。

帝「女を支配するのは恋慕(れんぼ)の情を利用する
のが一番だ 姫には人間を裏切れない理由を
作らねばならないからな

(りぼん2009年11月号・P.172の4コマ目)

 この言葉から分かることは帝は桜姫など月にゆかりがある人物を
全く信用していないということです。
従順なフリをしていても
突然人間に対して刃を向けるような奴らだと信じて疑っていないの
でしょう。

 桜姫をいつ妖古になるか分からない化け物であるという前提で
物事のすべてを決めているのでしょうが、これって安全保障上
かえって問題じゃないか? だってこの作戦は成功すれば国はたしかに
桜姫の脅威から守られるかもしれないけれど、もし戒を何の理由も
なく生き地獄としかいいようがない水の中に生きたまま沈めた
なんていうことが桜姫にバレたら、桜姫が全力で帝とその国を
滅ぼしにかかるという危険もあるのだが…
もしそうなったら
やぶへびってうレベルじゃなくなります。

 万が一、戒のことがバレても青葉に対する想いがあるから
そこまでの破壊行動はしないと読んでいるのかな? …と思ったら
帝にはこのような万が一の事態に対応する策をちゃんとあったのか。
この後のページに万が一の事態になった時の帝の考えが出てきます。

 別にわざわざこんな無茶なやり方をしなくても桜姫の心を青葉に
向けさせるのはそんなに難しいことには思えないのですが。この当時の
時代背景を考えると桜姫が青葉以外と結婚するなどあり得ないですし。

 あー、もしかしたら青葉と結婚生活をしていたとしても桜姫の心の奥底に
戒への想いがあるっていうことになるのが嫌なのかも。裏切る可能性の
芽が摘まれず残った形に一応なりますし。

 現在の桜姫の青葉に対する気持ちを考えると一応ここまでは帝の作戦が
成功しているのかも。それにしても生きたまま水に沈められた戒にしてみれば
たまったものではありませんが。

(つづく)


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