【桜姫華伝】〔種村有菜さん〕第十九話「朱里の道、琥珀の道、疾風の道」(りぼん2010年7月号)感想 その3
【りぼん「恋人にしたいキャラ」人気投票2010】6月30日午後8時まで
りぼん本誌の中で恋人にしてみたいなぁと思うキャラクターはいらっしゃい
ませんか? もしいらっしゃるという方で、投票所内の選択肢の中にその
キャラクターの名前があるという場合はぜひご投票ください。
投票の締め切りは6月30日午後8時までです。
男性が男子キャラに投票したり、女性が女子キャラに投票したり
といった具合に同性への投票も可とさせていただきます。
↓投票はこちら
【りぼん「恋人にしたいキャラ」人気投票2010】
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【桜姫華伝】〔種村有菜さん〕第十九話「朱里の道、琥珀の道、疾風の道」(りぼん2010年7月号)感想 その2
↑のつづき
○疾風(はやて)は蛙(かえる)の姿を理由に逃げていた
※蛙の姿であることについて
疾風「違う ただ逃げてただけだ『蛙の姿ならふられても仕方ない』
って思えるから」(りぼん2010年7月号・P.77の6コマ目)
なるほどな。たしかに蛙の姿をした奴が恋愛の対象になるわけないって
思えば精神的に楽ですし。ふられたらどうしようと考える必要が
ないっていうのはある意味強いかも。ただひたすら琥珀のことを
好き好きって言っていればいいだけですから。
琥珀の胸に入れてもらい運んでもらったりしたこともあったの
ですから、悪い話ばかりではなかったでしょう(笑) 抱きしめる
ことはできませんが、体へ密着することだけを考えるなら蛙の姿は
むしろ有利ですらあります。体が小さいから琥珀が向かうあらゆる
ところへついて行くのも容易ですし。
疾風「人間の姿で本気で告白して 本気でふられたくないから…」
(りぼん2010年7月号・P.78の1コマ目)
でも疾風のことを責める気にはなれないな。悪い結果か出たら
どうしようとあれこれ考えた結果、戦うことから逃げたくなって
しまうっていうのは誰しも経験があるでしょう。本当に琥珀のことが
好きだったからこそ、ふられるということが怖かったんだろうなぁ。
もし琥珀が疾風にとって「ふられてもいいや、また他の女を捜せば」
というような存在だったとしたら、疾風は必死になって元の姿に
戻ろうとしただろうな。
疾風「だけどもうやめるよ 俺も強くなるから…!」
(りぼん2010年7月号・P.78の2-3コマ目)
琥珀は朱里と必死になって戦いました。お互い傷を負いましたが
戦いは失うものだけではありませんでしたね。朱里が里を裏切った
本当の理由も確認できましたし、疾風が琥珀への恋について本気に
なってくれたというのも琥珀、疾風双方にとって大きな前進では
ないでしょうか。もし朱里との戦いがなかったら、疾風が琥珀への
恋について真剣に向き合う日がいつやってきたか正直わからなかったです。
そして琥珀にキスをする疾風。琥珀も特に拒むことはありません
でしたが、もともと両想いだったのですから結果として本来あるべき
関係になることができたのでしょう。
○現実離れしている桜姫
桜姫「兄様…! 私やっぱり青葉の元へ帰る……! これ以上
みんなが戦うの耐えられない!!」
(りぼん2010年7月号・P.80の1コマ目)
帰るって言って素直に返すくらいなら、最初から連れ去ったりする
訳ないだろう…そんなことは桜姫自身も分かっているはずなのに
どうしてこういうことを言うかな…
大体帰りたいのであれば、黙ってここから立ち去る以外に方法は
なかったはずです。槐(えんじゅ)に話を持ちかけている時点で
もうやる気はないな。
槐「人間などにお前を渡せない あいつらは僕達を恐れ過剰
に差別する 僕が水牢に入れられたのと同じことをお前も
いつかされる信じるだけ無駄なことだ」
(りぼん2010年7月号・P.80の3コマ目)
この件に関しては槐が言っていることのほうが正しいだろう。
月の者だというだけで刃(やいば)を向けられるっていうのはそもそも桜姫自身
が、かつて経験しています。青葉に矢で射抜かれたことも桜姫はもう忘れて
しまったのでしょうか?
水の中で地獄の苦しみを味わった槐に人間を信じろと言っても
そもそも無理な話です。
桜姫「それ…は そう…かもしれないけれど」
(りぼん2010年7月号・P.80の4コマ目)
何弱気になってるんだよwwwwwwwww ここではっきり
「違う」って言ってみろよ。
「そうかもしれない」とか桜姫自身が言ってる状態で槐が人間の
ところに行くのを許すわけないだろう。
桜姫「そんな人ばかりじゃない…! 青葉も朝霧も琥珀も疾風も
白夜も藤紫様もみんな兄様の想いをわかってくれるわ…」
(りぼん2010年7月号・P.81の1コマ目)
桜姫の主張に根拠が全くない件についてだが。
桜姫のことを好きだっていうのはその通りでしょうが、槐のことを
理解してくれる保障なんてないだろう。琥珀たちはあくまでも桜姫を
助けるために戦っているのですから。青葉は槐のことを考えていますが
あくまでもそれは大好きな桜姫の兄であるからであって、槐という
人物そのものについては別に好感を持っているというわけではないです。
仮に槐の立場を理解してくれたとしても、実際に槐のために行動して
くれる保障なんてないです。水牢に閉じ込められていた時、助けて
くれた人間は誰かいましたか? それが答えだよ…
槐「こんなに洗脳されて 可哀相に…」
(りぼん2010年7月号・P.81の4コマ目)
まぁそりゃこう思うよな。
槐「兄に刃を向ける気か? 桜」
(りぼん2010年7月号・P.81の1コマ目)
桜姫は一生懸命いろんなことを言っているのですが、具体的
に実現に向けた動きをしてないのが痛すぎです。言いたいことを
言ったらあとは他人任せ…こんなことで願いがかなうのであればこんな楽
なことはないです。人間に対してうらみを抱いている槐に対して人間のところへ
行かせろということは刃を向けるということです。その覚悟は桜姫に
あるのか???
ないんだろうな…口先だけの平和主義ほどむなしいものはないです。
…ってここまで書いてて気づいたのですが、桜姫が青葉たちの
ところへ行きたいっていうのはあくまでも自分が青葉たちが
傷つくのを見たくないっていう理由だけなんですよね。そこには
なんの哲学もないです。
↓つづきはこちら
【桜姫華伝】〔種村有菜さん〕第十九話「朱里の道、琥珀の道、疾風の道」(りぼん2010年7月号)感想 その4
「絶対覚醒天使ミストレス★フォーチュン」の感想 まとめはこちら
【白薔薇学園ヴァンパイア・ローズ】りぼんファンタジー増刊(2009年)掲載・種村有菜さん作、感想 その1
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