【いちいちズキズキハート(前編)】〔木村恭子さん〕夏の増刊号りぼんスペシャルレモン(2010年)の感想
りぼん「テレビアニメ化して欲しい作品」人気投票2010
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このお話は恋に興味がない女の子、真夏と背が低くて女子から
かわいいと大人気で「ワンちゃん」というあだ名で親しまれている
男の子犬田のお話です。
○恋に興味のない真夏
真夏「恋をしてしあわせそーな女のコ こっちまで楽しくなっちゃうよ」
(夏の増刊号りぼんスペシャルレモン・P.228の5コマ目)
幸せそうな子を見ても嫉妬心が芽生えないのであれば、本当に
恋に興味がないんだろうな。いくら表面上「私恋とか興味ないし」
と言っていてもラブラブな女の子を見たらなんだかわからないけど
イライラしてしまうのが普通でしょう。
真夏「でも 失くした時の辛(つら)そーなあのコたち 悲しいんでしょ?
痛いんでしょ?」(夏の増刊号りぼんスペシャルレモン・P.228-229)
そうか、恋をしたことがないから失恋したときのつらさも知らないのか。
まぁ無理してつらい思いをする必要などないです。実際に恋をすれば
嫌でも痛い思いをすることもあるでしょう。
真夏「私にはそんなの耐えられないよ こわいよー」
(夏の増刊号りぼんスペシャルレモン・P.229の1コマ目)
まだ未経験の痛みだからどんなものか分からず怖くて仕方がないの
でしょう。まだどんな痛みか分からないから他人の反応を見て痛みの
程度を推測しているのでしょうが、つらそうにしている子たちを見て
自分もそのつらさを体験したいと思う訳ないですよね。
恋愛経験どころか恋をしたことすらない真夏ですが、どういう訳か友人から
恋の相談を受けることが多いようです。相談っていうより自分の恋の話を
聞いて欲しいというのが大きいのかもな。悩みを抱えている時って誰かに
話を聞いてもらうだけで楽になることも多いですし。
いろいろな人から恋に関する話を聞いているうちに情報がたくさん入って
きてしまい、かえって恋に関する興味が失(うせ)せてしまったのかもな。
○背が低くて大人気の犬田
ひよりと同じく背が低いことが特徴の子のようですが、やはり犬田も
クラスで大人気のようですね。本人はマスコット扱いが嫌なようですが
本当にもったいないな…男子に抱っこされてる犬田のことを女子はカメラつき
携帯電話で「かわいい」と撮影しまくってますし。他の子と違うってとても
大きな武器なのに。
いじめの対象になっているのなら問題ですが、どう見てもいじめでは
ないですよね。まぁ男子は多少からかいの意味合いをこめて犬田に
接しているようですが、この程度の扱いがきついのであればもう世の中で
生きていけないでしょう。
ひよりもそうだけどもっと自分の体を生かさないと。どうして自分に
ないものを求めて、自分にある長所を生かそうとしないんだ?
犬田は女子とまともに話をできないそうですが、唯一(ゆいいつ)真夏と
だけは普通に話しができるようです。理由は今回明らかにされません
でしたが、真夏は他の女子と違い犬田のことをマスコット扱いしていない
から男子と同じような感じで話やすいのかもな。マスコット扱いされるのが
嫌なのであれば真夏のように自然に接してくれる女の子と話をする
ほうが心地よいでしょうし。
○恋をすると矢が飛んでくるらしい
※好きなひとができたという話の中で
未希(みき)「さっきすれ違った時 胸に矢がささったんだもーん」
(夏の増刊号りぼんスペシャルレモン・P.223の4コマ目)
矢が飛んでくるとか、どこに弓兵がいるんだよwww
大事件じゃねーか。普通に捕まえろよ…って思ったけど、よくよく考えたら
好きになった子と両想いになろうと努力するのってある意味矢を放った犯人を
捕まえるのと同じか。
真夏「なにそれ矢って!! どーやってささんの!? 平気!?」
未希「うわ そこ食いつくの」
(夏の増刊号りぼんスペシャルレモン・P.224の1コマ目)
こりゃ真夏が恋を怖がるのも無理ないよな。なにしろ恋をしたら
矢で射抜かれるんだからな。桜姫みたいに矢で射抜かれても死なない
なんて不老不死の人だけですし。
※痛いのが恋の醍醐味(だいごみ)という声を聞き
真夏「やっぱ痛いんじゃん!! しかも急!? 恋って通り魔か!!
テロリストか!! ムリムリムリ!!!」
(夏の増刊号りぼんスペシャルレモン・P.232の3コマ目)
でもこういう風に思うのは結局真夏が恋をしていないからなんだろうな。
誰かを好きになるのって理屈で割り切ることなどできないでしょう。
好きになったら痛いとか考える余裕などなくなるでしょう。
○だんだん犬田に心が引き寄せられる真夏
ダンボール箱を持った犬田とぶつかったり、犬田が子供扱いされるのが
嫌で逃げ回っていたところをかくまってあげたりしている間に真夏は
だんだん自分の心が変化していることを自覚します。
真夏「私こないだからなんなんだろう…くすぐったくてかゆいトコが
わかんなくてムズムズする…」
(夏の増刊号りぼんスペシャルレモン・P.241の3-4コマ目)
そうか…恋をしたことがないから恋をしたらどういう気分になるのか
分からないのか…他人から恋をした時の話を聞くことはできても恋をしたら
どういう気分になるのかっていうのは実際に経験しないと分からないですし。
○真夏と犬田、正面衝突(しょうめんしょうとつ)をしたことがきっかけで
おでこ同士が衝突しただけで矢で射抜かれてしまった真夏。本人も
驚いてますが、あっさり矢が飛んできたな(笑) まぁもちろんおでこ同士が
ぶつかって顔が近くに来たから恋をしたのではなく、会話を繰り返している
うちに恋をし始めて、最後の一押しになったのがこの正面衝突だったのでしょう。
※犬田の隣にいた背が高い男子に向かって
真夏「私っ 私がっ あんたとぶつかってたら デコ打た
なかったんだよ!!」
(夏の増刊号りぼんスペシャルレモン・P.249の5コマ目)
別に犬田が背が低いと直接言ったわけではないのですが、結果として
「犬田は背が低いから私はおでこをぶつけてしまった」って大声で
叫んだようなものだからな…
真夏「ひどいこと言った…よね…犬田の気にしてるコト……」
(夏の増刊号りぼんスペシャルレモン・P.251の3コマ目)
これって他人事(ひとごと)じゃないよね。自分では何気なく言った
つもりでも相手はとんでもなく傷ついているっていうことはいつ起こっても
不思議ではないですし。
真夏は自分が何気ない一言の後の犬田の悲しげな表情が忘れられない
ようです。
真夏「犬田 私 痛いよ苦しいよ くすぐったいしワケわかんない犬田
これって」
(夏の増刊号りぼんスペシャルレモン・P.254の1-3コマ目)
もう本人はこの気持ちが何であるかは分かっているのでしょう。
ただ確信を持つためには決定的なシュートが必要のようです。
○真夏、犬田の笑顔を見て自分の気持ちを確信
犬田にひどいことをしたと思い落ち込んでいた真夏。自分が持っていた
湿布(しっぷ)を犬田にあげたら犬田が笑顔になったのを見て
もう自分でもどうしていいかわからなくなっちゃった感じだな。
でもひとつわかったのは自分が犬田のことを好きになって
しまったということ。
※矢が大量に体に刺さって
真夏「恋の神様 いや天使? もぉわかったから
私どーなっちゃうの?」
(夏の増刊号りぼんスペシャルレモン・P.260の2-3コマ目)
どんだけ真夏狙われてんだよ、矢が頭と胴体に大量に刺さって
落ち武者よりひどいことになってるじゃねーかwwwwwwwwww
でも恋をしたら矢で射抜かれるって良い仕組みだな。
真夏は恋愛未経験だからこれくらい大量の矢を飛ばさないと自分の気持ちに
気付くことはないと判断されたのかもな。事実、前に矢が一本ささった時は
間違っていると真夏は思い込んでましたし。
まぁどうもこうもないな。素直に告白しない限り、もやもやした気持ちを
ずーっと引きずって生きていくしかないんだよ。
※このお話は後編につづきます
↓
【いちいちズキズキハート(後編)】〔木村恭子さん〕夏の増刊号りぼんスペシャルオレンジ(2010年)の感想 その1
夏の増刊号りぼんスペシャルレモン(2010年) その他の感想
↓
【姫ちゃんのリボンカラフル】〔込由野しほさん〕夏の増刊号りぼんスペシャルレモン(2010年)掲載・番外編の感想
【桜姫華伝】4コマスペシャル・夏の増刊号りぼんスペシャルレモン(2010年)の感想
【れんあい開始宣言!?】〔猫島かなえさん〕夏の増刊号りぼんスペシャルレモン(2010年)の感想 その1
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