【桜姫華伝】〔種村有菜さん〕第二十三話「僕には『君』だった」(りぼん2010年10月号)感想 その4
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【桜姫華伝】〔種村有菜さん〕第二十三話「僕には『君』だった」(りぼん2010年10月号)感想 その3
↑のつづき
○桜姫、槐(えんじゅ)のところへ瞬間移動
こうなったらもう青葉たちにできることは槐を倒すこと以外にない
ですね。いくら必死になって桜姫を奪還(だっかん)したとしても
槐が桜姫の自我を失わせてしまったらどうにもならないですし。
槐「今の桜に自我はない 体の奥深く眠っている 僕の言い成りに
なるだけの人形です」(りぼん2010年10月・P.231の1-2コマ目)
こんなことができるんだったら青葉たちが強襲(きょうしゅう)してきた
段階でこの手を使えばよかったのに。桜姫自身に攻撃をさせれるのは
槐にとって大きな利点となります。青葉たちは桜姫を攻撃できない
でしょうから、一方的にやっつけることが可能になります。
もしかしたら白夜(びゃくや)あたりが攻撃するかもしれませんが、たぶん青葉に
止められただろうな…桜姫のことが大好きな琥珀(こはく)や朝霧は
なすすべなく攻撃されてしまったかも。
どうせ道具としての桜姫にしか関心がないんだから、最初から自我を
失わせておけば楽だったのでは? でもまぁ特に抵抗をしたわけでもない
からやらなかっただけなのでしょうが。逃走を図ったりしたらやるつもり
だったのでしょう。
○右京(うきょう)、裏切りの代償
裏切ったら槐に何をされるか大体の見当はついていたはずですが
朝霧と会うために槐と同行していたのですから、探していた朝霧と
めぐり会えた今、もはや槐と一緒にいる必要などなくなったのでしょう。
自分の命を守るために朝霧と一緒にいられない生活など望まない
だろうな。
右京の命字は「真(まこと)」か。性格を的確に現しているな。
朝霧の命字は「優」ですから(二十二話)、人身御供(ひとみごくう)にさえ
ならなければ幸せに暮らし続けることができたかもな…
槐「見上げた覚悟だ そこまでしてその雪女を守りたいの
ですか…?」(りぼん2010年10月・P.232の3コマ目)
そうだと思う。何しろ自分が生まれ育った村を焼かれても愛して
いるんだし。ただ考え抜いた結果槐を裏切ったとかではなく、最初から
朝霧と出会った時点で朝霧の側につくことはもう決めていたのでしょう。
もちろん裏切ったらどうなるかは分かった上で…
右京の命字を燃やした槐。体も燃え出してしまい、火だるまになって
しまった右京。本当にこの命字預かりシステムは怖いよな。裏切ったら
もう死ぬしかないですから。
朱里も命字取られてるだろうな。右京の末路を見ると朱里(しゅり)が
琥珀や疾風(はやて)のところに戻るのは槐が誰かに倒されるまでは
無理ですね。裏切り者扱いされているので里に戻るのは難しいのですから、
死ぬと分かっていて槐を裏切るのは無駄死にだから朱里が右京と同じ行動を
とる可能性は極めて低いでしょう。
朝霧「わかっていたの…? わかっていて助けてくれたの…?」
(りぼん2010年10月・P.235の1-2コマ目)
右京にとってはこれが朝霧への愛情表現だったのでしょう。
どうなるか分かっていたとしても他に選択肢などなかったはずです。
もし右京が裏切らなければ朝霧が倒されてしまった可能性も否定
できません。もし朝霧が自分の目の前で倒されたりしたらもうつらくて
生きていけなかったでしょうね。
右京の選択肢
↓
槐を裏切らない…朝霧が目の前で倒される
槐を裏切る…自分の命が無くなる
悲しすぎる二択だ・゚・(ノД`)・゚・
「二人で仲良く暮らす」を選ぶことは許されないのだから。
右京と朝霧は権力や巨万の富を望んだのではなく、ただ一緒に
暮らしたいと思っているだけなのにこの仕打ち。
でもいつの世も平凡な暮らしを維持することほど大変なことはないのかも
しれませんね。
朝霧「命字が燃えたら 不老不死の者でも死んでしまう…」
(りぼん2010年10月・P.235の2コマ目)
命字が書かれた紙ってどんな力があるんだろうな。不老不死の力を
持った人をいくら攻撃しても死なないのに、紙を燃やしたらあっさり
命を絶たれてしまうんなんて。どういう仕組みなんだろう?
○右京、朝霧との約束を果たす
※月長石の首飾りを朝霧に渡して
右京「君に渡したくて僕は君を探していたんだ」
(りぼん2010年10月・P.236の4コマ目)
こんな悲しい形で渡すことになるなんて…この首飾りは祝言のために
作っていたものですが、渡す段階では形見分けになっちゃったんですね。
※火だるまの右京に抱きついて
朝霧「いやよ一緒に行く!!」(りぼん2010年10月・P.238の1コマ目)
自らも右京と共にあの世へいきたいと思った朝霧。燃え上が中
最後の力を振り絞って月長石を渡した姿を見た朝霧は自分への
愛の深さを実感できたのでしょう。ただ愛する朝霧が死ぬことなど
右京は望むはずはありません。
朝霧「こんなに…こんなにあなたを傷つけていた…こんなに私は
想われていた…私が想うよりずっと大きく ずっと深く 右京…」
(りぼん2010年10月・P.238の3コマ目)
朝霧の右京への想いより、右京の朝霧への想いのほうが深かったのは
間違いないでしょう。何しろどこにいるか、生きているかも分からない
朝霧のために不老不死の力を手にいれてまで探そうと決意したの
ですから。朝霧は村壊滅後、正直どこまで右京のことを想っていたのか
分からないですし。
↓つづきはこちら
【桜姫華伝】〔種村有菜さん〕第二十三話「僕には『君』だった」(りぼん2010年10月号)感想 その5
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