【桜姫華伝】〔種村有菜さん〕第二十六話「虚空の彼方に会えないあなたを探して」(りぼん2011年1月号)感想 その3
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【桜姫華伝】〔種村有菜さん〕第二十六話「虚空の彼方に会えないあなたを探して」(りぼん2011年1月号)感想 その2
↑のつづき
○青葉と藤紫、帝(みかど)に呼ばれる
帝「実は宮中でよくない噂がたっているんだ」
(りぼん2011年1月号・P.156の1コマ目)
誰のおかげで平和が守られたと思っているんだと小一時間。
青葉たちの活躍がなかったら槐(えんじゅ)を筆頭に妖古たち、そして
かぐや姫に命を狙われ続けることになっていたのに。
でもこの時代はテレビもラジオもましてやインターネットもないですから
青葉たちの活躍の様子など間接的に聞くだけですから、実感が沸かない
かもな。
帝「王良親王が月の姫に洗脳されて言いなりになっているのでは
ないかと…」(りぼん2011年1月号・P.156の3コマ目)
これは仕方がないです。桜姫は他の人から見れば何をするか
分からない別の星の住人ですから。良い話ばかりが聞こえてくる
ほうがむしろ不自然でしょう。周りに朝霧、琥珀、白夜など理解して
くれる人かそろっているほうがむしろ幸運ですから。
桜姫と青葉が仲を良くしているのを面白くないと思っている人も
多いでしょうね。
青葉「桜姫は実の兄上と敵対してでも我々と共に戦うつもりです
どうかそのような噂 お聞き入れずにいただきたい」
(りぼん2011年1月号・P.157の1コマ目)
まぁ槐と戦う決断をしたのは自分自身が閉じ込められるなどして
自分を道具としてしか見てないとわかってしまったからというのも
大きいですよね。青葉、朝霧、琥珀、白夜、疾風など自分が守るべき人
が誰であるかを槐に連れ去られたことにより実感しましたから
もう槐のところに戻ることはないでしょう。
○青葉に桜姫以外の人とも結婚しろという帝
帝「他の姫を側室に迎えよ」
(りぼん2011年1月号・P.157の4コマ目)
青葉「な…なんだって…? 俺に桜…以外の姫君とも結婚しろと!?」
(りぼん2011年1月号・P.158の1-3コマ目)
こうなったら桜姫との結婚は形だけのものになるな。側室を迎えた
経緯(いきさつ)を考えると桜姫と仲良くしているだけで、周りから
いろいろ余計なことを言われそう。なにしろ周りは桜姫が青葉を
言いなりにしていると思っているのですから、新たに迎えた姫が
青葉の妻としての座を独占することを望むのは明らかです。
下手をしたら桜姫は青葉と話をすることすらままならないことに
なりかねないですね。
青葉の心の中の声「要するに俺と桜の親身さがおもしろくない奴らの
筆頭が右大臣なわけか!」(りぼん2011年1月号・P.159の1コマ目)
青葉くらいの立場になると恋人も政治の道具という現実があるからな。
青葉の妻になれば自分の立場も高まると考えている人からすれば
桜姫のことがどうしても許せないでしょうね。
青葉の心の中の声「何が百合姫だ 側室なんて名ばかりだ
俺を監視して桜と俺の動向を右大臣に伝える内通者って
ことだろ!?」(りぼん2011年1月号・P.159の1コマ目)
この言葉を実際に帝に直接言ってしまえばいいのにとも思えるの
ですが、この時代で目上の人に物を申すのは不可能なのでしょう。
内通どころか関係に波風を立てるくらいのことは当然考えて
いるだろうな。単に情報が欲しいだけならわざわざこんな難しい方法を
取らなくても他に方法はいくらでもあるし。
帝「皇族や貴族に側室がいるのは当然だ いくら月の姫だとて
そのくらいの理解はあるだろう」
(りぼん2011年1月号・P.159の3コマ目)
桜姫の性格を考えたらこれはないな。表立って反発することは
ないとしてもおそらく落ち込んでしまい、部屋に塞ぎこんでしまうでしょう。
…あ、でもこの展開は桜姫をあまりよく思っていない人たちから
すれば理想的な展開か。
桜姫の機嫌を損ねて敵にまわしたら安全対策上大きな脅威となるのですが
桜姫が人間界に攻撃をしかけてくると考えては全くいないのでしょう。
ある意味桜姫のことを正確に分析しているのかもな。
青葉が側室を迎えるという案に応じなかったことから帝は別の案を
出してきました。
帝「桜姫の結婚相手をかえるんだ」
(りぼん2011年1月号・P.160の3コマ目)
この話、青葉が飲むわけないことは承知の上で出しただろう。
青葉が応じたらむしろびっくりしたのでは?
今回の件から分かることは桜姫を帝を初めとする宮中の多くの人は
単なる駒(こま)としてしか見てないということです。だって桜姫がどう思うか
という視点が全くないですし。
この姿勢が槐を狂気に駆り立てた要因でもあるんですよね。桜姫だって
もし青葉たちがいなかったら…
※藤紫に対して
帝「あの様子では親王が月の姫を手離すわけがない
必ず百合姫を側室へ迎えるだろう」
(りぼん2011年1月号・P.163の2コマ目)
こうやって青葉に側室を迎えざるを得ない状況に追い込んでいく
つもりなのですね。青葉がどちらの選択肢も選ばないということは
想定していないようです。
もしどちらも断ったらどう出てくるかな? 桜姫に適当な容疑をかけて
軟禁でもしますか?
○朝霧、迷子になったところを百合姫に保護される
なんという偶然。百合姫は朝霧を保護したということをダシに
使って桜姫を自分の邸に呼び寄せました。とりあえず表面上
仲良くするフリをしていますが、桜姫から青葉を奪う気満々ですね。
性格は青葉と合いそうにないな(w
百合姫「桜姫には負けない 絶対に渡さない 愛しい
王良親王様を…!」(りぼん2011年1月号・P.173の2コマ目)
お、意外と本気で青葉のことを欲しがってるんだな。周りの人が
この百合姫の気持ちを利用しようと考えているかもしれませんが
恋愛感情が絡むとなると簡単にあきらめてくれそうにないですね。
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