【桜姫華伝】〔種村有菜さん〕第二十七話「ときめくならほのかに百合色」(りぼん2011年2月号)感想 その1
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○ついに青葉と結ばれることになった桜姫
桜姫「青葉の邸(やしき)に正式に来た日 私は青葉のものに
なるんだって覚悟を決めた」(りぼん2011年2月号・P.331の1コマ目)
もうすっかり忘れてしまいましたが、最初桜姫は青葉の邸に行くのを
嫌がっていたんですよね。桜姫と青葉が正式にひとつになるとのこと
なのでちょっと思い出してみましょう。
(1巻収録、1話冒頭)
桜姫「イ・ヤよー~っ!! 絶対嫌!!」(1巻・P.7の1コマ目)
「なんでたった14歳で結婚しなくちゃいけないのっ」
(1巻・P.7の3コマ目)
今となっては青葉の邸に向かう際にここまで嫌がっていたなんて信じられない
のですが、家出をする程嫌がっていた理由って結局何だったんだろう?
王良親王から届いた手紙をすべて保存してあったことから、顔を見るのも
嫌だったというわけではなさそうですが。
桜姫「強制的な人生なんて私は嫌 主張のためなら木に
だって登るし愛する人だって 運命だって自分で決めるの」
(1巻・P.9)
要するに、王良親王(青葉)と結婚することから逃れたいというより、自分の
運命を他人から決められてしまうのが嫌だったから、1話の段階では激しく
抵抗したのでしょう。よくよく1話の桜姫のセリフを読み返してみると
青葉の邸に行くことや結婚することを勝手に決められてしまったことに
対する反発が全面に出てますし。それから時が流れて今回の27話になって
青葉の想いを受け入れる決意を固めることができたのは、青葉の自分に
対する気持ちは本物であると確信を持てたからでしょうね。
※1話で桜姫に対して素直に優しくしないことを白夜(びゃくや)に指摘されて
青葉「るせぇ 緊張してんだよっ これでも」(1巻・P.21の2コマ目)
この時素直に桜姫に接していればもっと違う展開もあったかも
しれないのに…使者のフリまでして桜姫に接近したりとか余計なことも
やってましたね。この後桜姫のために青葉は必死に努力をしていたことが
明らかにされたのですが、幼い頃からずっと結婚相手として教え込まれて
いた人を目の前にしたのですから、緊張するなっていうほうが無理だったの
でしょうね。ただ器用な性格の人だったらこの時もっと上手いことを言えたの
でしをうが、そんなの青葉らしくないですね。
○人生の記念すべき日になるはずだった桜姫
白夜「桜姫様 この度は吉日の良き日に誠におめでとうございます
あんなに 小さかった姫がな…こんなに立派になって」
(りぼん2011年2月号・P.332の1-2コマ目)
なんだか母が娘を送り出すような感じだけど、実際白夜にしてみれば
そんな気分なんだろうな。桜姫にしてみても幼い頃に父母を失っている
ので、白夜は母の代わりのようなものでしたから、そんな白夜にこんな
ことを言われたら感慨ひとしおでしょう。
そういえば白夜は最初に桜姫が青葉と結婚することになった際に
青葉の「初夜」発言と愛がないことを嫌がっていたのに対して
「愛なんて初夜で芽ばえるものじゃ」(1巻・P.82のコマ目)
と桜姫に人生の先輩としての言葉をプレゼントしていましたが、もう桜姫と
青葉の間に愛があることは明らかだからそんなことを言う必要もないのでしょう。
このシーンを見てると桜姫は青葉の邸にやってきた際にすぐ結婚
しないでよかったのかもなぁ。桜姫が青葉の愛を確認できたのは
槐に連れ去られた際に命をかけて助けにきてくれたりするなど
自分に対する想いが本物であるということがさまざまな事件を通じて
認識できたからですから、順調になんの障害もなく結婚をしていたら
青葉の愛を確認する機会がそもそも与えられなかったかもしれません。
その場合、桜姫は自分で運命を決めることができなかったという
気持ちをずっと引きずったまま生きていく羽目になったかも。桜姫と
青葉は結婚までちょっと遠回りをしてしまいましたが、これは時間の
無駄ではなく、二人の愛を深めるために必要なものだったのでしょう。
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【桜姫華伝】〔種村有菜さん〕第二十七話「ときめくならほのかに百合色」(りぼん2011年2月号)感想 その2
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