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2011年1月21日 (金)

【zen zen】〔槙ようこさん×持田あきさん〕Lesson1(Cookie2011年2月号)感想 その1

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【zen zen】〔槙ようこさん×持田あきさん〕(Cookie2010年10月号)感想 その1
↑前回掲載された読みきりの感想

 クッキー2010年10月号に読みきりとして掲載された「zen zen」の
短期集中連載が始まりました。この作品のノリは気に入っていたので
続きが読めることになってとてもうれしいです。


(前回掲載された読みきりのおさらい)

・主人公は 古瀬 哲 (こせ さとる) 17歳の高校生

 兄の古瀬 直一は「古瀬学習塾」という女子しか塾生がいない塾を
経営して家計を助けていたが、交通事故により死亡してしまった。
哲は塾を閉めるために遺品の整理をしていたが、兄が死んでしまった後も
教室に通い続ける塾生と接しているうちにこの塾に通う子たちは学校や
家庭に何らかの問題を抱えていることと、この塾の教室が塾生達にとって
かけがえのない場所であることを知る。

 死んでしまった兄に恋をしている塾生が前に進めるようにするために
「卒業試験」やることを決めた哲。お世辞にも勉強が得意とはいえない
哲であったが、必死に勉強をして手書きの試験問題をなんとか完成させ
試験を行う。

 試験後卒業証書の代わりに直一が生前それぞれの塾生ごとに
作っていた「個別指導書」を手渡した哲。すっかり情がうつってしまったのか
塾生と別れるのは嫌だと思いつつ最後の挨拶をした哲であったが、挨拶が
終わった後に塾生から哲が直一の代わりに先生をやれとの声が上がり、
結局古瀬学習塾は哲が継ぐことになった。

○塾の講師としての生活がはじまった哲

 どう考えても塾の講師というより塾生、それも勉強が苦手な子が
通うクラスに通ったほうがいい状態の哲ですが、運命とは恐ろしいもので
塾の講師をやることになりました。

サトルーぅ」「何寝てんだ おめ」「授業だぞ こら
このおポンチ」(クッキー2011年2月号・P.13の1コマ目)

 教卓で寝ている哲を起こすために哲の周りを塾生が取り囲んで
いますが、これってどう見ても不真面目な授業中に寝ている生徒が
注意されてるシーンだろうwwwwww
 まぁつい一ヶ月前までは
塾とは全く縁のない生活をしていたのですから、これは仕方ないな。


人がせっかく時間どーりに来てんのに 寝てるとかどゆこと!?
学生気分でやってんじゃないよ
(クッキー2011年2月号・P.13の1コマ目)

 このセリフは本来なら講師である哲が言うはずなのに…
でもこうやって哲とじゃれ合う時間もこの子たちにとっては大事な時間
なのでしょうね。勉強に来ているのではなく、この場で大切な仲間と
楽しいひとときを過ごすのが目的なのですから、こうやっておしゃべりの
ネタを提供してくれてありがたいのかも。

○授業開始

哲「今日とゆー今日は皆に三角比を理解してもらわないと!!
(クッキー2011年2月号・P.15の1コマ目)

 講師らしい仕事をし始めたな。勉強をする以上はきちんと課題を
理解しないと意味がないですよね。

哲「エート…サインとコサインとタンジェントなるものが
ありまして
」(クッキー2011年2月号・P.13の2コマ目)

 そもそもこの用語の意味を分からないっていうレベルだろうこれはwwww
棒読みですらない。

だから」「サトルがわかってないから うちらもチンプンカンプンな
わけよ
」(クッキー2011年2月号・P.15の2コマ目)

 もうこうなったら参考書をみんなで広げて討論形式で問題をみんなで
理解する形にしたほうが分かりやすいかもしれない…ただこの方式だと
雑談ばかりになってしまうのは目に見えてますが。

 NHKでやってる高校講座をみんなで見るとかダメなのか? テレビを
哲の家から持ち込めばなんとんなりそう。中途半端に理解した哲が
間違ったことをみんなに教えちゃうのが怖い。この中に勉強が得意な子は
いないっぽいから間違いに気づく子が誰もいない可能性がありますし。

哲「わ わからない人は挙手(きょしゅ)して下さい
(クッキー2011年2月号・P.15の3コマ目)

 まずお前が手を挙げろよwwwwwwwwwwwwww

ちょっと休憩しなよ チョコあげっから
(クッキー2011年2月号・P.15の3コマ目)

 休憩も何もまだ何もやってないな。誰かが教卓に向かって教科書を
棒にくくりつけて哲に見せてる子がいますが、哲の目には入って
いないようです。

○あっという間に雑談へ

ねー サトルー これ ここに飾ろうと思うんだけど どーよ
(クッキー2011年2月号・P.15の4コマ目)

 直一の肖像画か。これ飾ったらいつまでも直一のことを引きずって
しまう危険があるのではないか? ただ完全に忘れてしまうのもかわいそうか。
直一は塾生達が出会うきっかけを与えてくれた大切な人なので、肖像画を
見て元気が出てくるのであれば、飾ってもいいかも。

 …ただ哲はやりにくいでしょうね。

死して いよいよ伝説のイケメンにおなりになったよね…
(クッキー2011年2月号・P.16の3コマ目)


 ただでさえみんなに好かれていた人だったのに、「思い出補正」まで
加わるとなるともうこの子たちにとってすれば「神」だろうな。

哲「はっきり言って俺はアホなので 先生としてやっていく自信は
全然ない。
」(クッキー2011年2月号・P.17の2コマ目)

 哲が教卓にいるのに、ピザを頼もうかと話をしていたり紙飛行機が
飛んだりしてますね。ここだけ見たら学級崩壊しているクラスにしか
見えん。

 まぁ哲がまともに勉強を教えられないからな…この子たちにしてみれば
直一との思い出がたっぷり詰まったこの教室にいられる理由さえあれば
かまわないのですから、塾の講師役を引き受けてくれた哲にはは感謝
ですね。

↓つづきはこちら
【zen zen】〔槙ようこさん×持田あきさん〕Lesson1(Cookie2011年2月号)感想 その2

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【「君は坂道の途中で」の感想】←今までの感想のまとめはこちら

【ピカ☆イチ】〔槙ようこさん×持田あきさん〕第1回(講談社ARIA創刊号・2010年9月号)の感想 その1

講談社ARIA創刊記念のイベント、槙ようこさんと持田あきさんの手渡し会に行ってきました

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