【桜姫華伝】〔種村有菜さん〕第二十九話「『欲』深い東宮」(りぼん2011年4月号)感想 その5
↑のつづき
○青葉、藤紫の邸(やしき)に桜姫を探しにやってくる
藤紫「大丈夫だよ 誤解のないようにちゃんと話すから」
(りぼん2011年4月号・P.382の2コマ目)
まさかこの後藤紫がとんでもないことをするとは思ってなかった
だろうな…こういう言葉を聞いて疑うほうがおかしいですし。
桜姫としては、家出をしてしまったので、青葉といきなり話をするのは
気まずいでしょう。なので、藤紫が先に青葉に対して話をするっていうのは
むしろお願いしたい位の気持ちなのかも。桜姫と青葉、これまで何度も
感情をぶつけあってきました。ただでさえ口論の末、桜姫は家出をした
のですから、誰かの力を借りないとちょっとした言葉の行き違いから、
またすぐにけんかをしてしまいそう。
でも百合姫みたいに世渡り上手で策略が妙に得意な子はちょっと嫌だなぁ…
桜姫とか青葉くらいでちょうどいいよ。
藤紫「早く会ったほうがいい 青葉君が好きなのは姫だけだよ」
(りぼん2011年4月号・P.382の3コマ目)
これは間違いないですよね。青葉は恋愛に関しては不器用なので
うまく自分の気持ちを表現することができませんが、他の女の子に
夢中になってる青葉とか想像できないです。ただその桜姫を想う気持ちが
強いということが肝心の桜姫に十分伝えきれていないのが問題かも。
桜姫と青葉は幼い頃からすでに結婚をすることが決まっていたので
自分の気持ちを真正面から伝える努力をする必要などなかった
ですからね。だから青葉はこの手の能力があまり発達しなかったのかも。
人間、使わない力は余程興味でも持ってない限り発達しないですから。
この時点では藤紫は本当にこう思っていたのかもしれません。
でも気持ちはこの後大きく変わることになります。
桜姫「藤紫様は部屋で待つようおっしゃったけど 気になって
ついてきちゃった」(りぼん2011年4月号・P.383の2コマ目)
この行動のおかげで、藤紫が嘘をついたということを知ることが
できました。もし桜姫が指示通り部屋で待っていたら、藤紫は
青葉に対してだけでなく、桜姫にも自分にとって都合の良い嘘を
ついてはずですから。そうなったら桜姫と青葉の関係修復は
さらに困難なものとなったかもなぁ。
桜姫が青葉に対して怒ったのは青葉のことが好きだからなのです。
もし青葉が好きでもなんでもない存在だったら青葉が何をしようが
関係ないですし。だから青葉が来たら気になって仕方が無いのも
当然です。
※藤紫に対して
青葉「実は桜がいなくなってしまって… もしかしてお前を頼って
ここに来たんじゃないかと思ったんだ」
(りぼん2011年4月号・P.385の1コマ目)
考えてみれば桜姫が頼れそうなところは何軒もないってわかります
からね。ある程度生活の基盤があって桜姫が頼めそうな相手といえば
藤紫くらいでしょう。あとはせいぜい琥珀や疾風がいる里くらいか?
藤紫「いや ここには来ていないな」
(りぼん2011年4月号・P.385の7コマ目)
ええええっっっっっっっっっっ!!! 桜姫は青葉と藤紫がいる場所
から目と鼻の先にいるのですから、ここで大声をだせば普通に
青葉に届いたのですが、あまりに予想外の出来事が起こってしまった
ので、呆気(あっけ)にとられてしまい何もできなかったのかも。
※嘘をついて青葉を帰らせてしまった藤紫に対して
桜姫「さっきまであんなに仲直りをすすめてたのに どうして
あんな嘘つくの!? 私はここに来てないなんてひどいです!」
(りぼん2011年4月号・P.388の2-3コマ目)
これはさすがに怒るだろう。どう考えても桜姫が望んで
いないことをやったのですから。こんなことをやる位なら最初から
仲直りを勧めるようなことを言うなよっていう気持ちになるでしょう。
○藤紫、桜姫に告白
藤紫「好きだ」(りぼん2011年4月号・P.389の2コマ目)
青葉は百合姫をむりやり側室に迎えるようおしつけられてますが
桜姫も自分の意志とは全く関係ないのに、青葉以外の人から告白を
される羽目になったのか。
藤紫「自分でもずっと抑えてきた 青葉には東宮位を奪った
負い目もあるし 姫のことを愛おしく想えば想うほど二人の
幸せを願わずにはならないとずっと…!」
(りぼん2011年4月号・P.390の2-3コマ目)
藤紫は5話で一度、桜姫に対してキスをしたあげくに求婚までしています。
この時はその後9話で冗談だったと言いましたが、その際の藤紫の表情を見ると
実際にはかなり前から桜姫のことが好きだったのでしょう。
このままだと藤紫は青葉から東宮の地位も桜姫も奪って
しまうことになります。別に青葉のこと自体は嫌いでもなんでもないのに、
青葉からすると敵以外の何物でもない存在になってしまいました。
藤紫「でも…もう無理みたいだ」
(りぼん2011年4月号・P.390の4コマ目)
ずっと我慢していたのに、限界超えたきっかけって何なのだろう?
やはり桜姫と青葉がけんかをして桜姫が自分の邸にいるっていう
状況が判断を狂わせてしまったのかも。
桜姫の性格からして、こんなことをしたら逆効果になる可能性が
高いですが。長年にわたって抑えてきた気持ちが爆発してしまったので
どんな手を使ってでも自分のところに桜姫を留め置きたいんだろうな。
これまで何事にも興味をしめさなかった藤紫、果たしてどんな方法で
命字の「欲」を表現するのでしょうか?
槐(えんじゅ)みたいに閉じ込めないと
いいのだけど…(((((;゚Д゚)))))ガクガクブルブル
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