【桜姫華伝】〔種村有菜さん〕第四十五話「瑠璃条」(りぼん2012年8月号)感想 その4
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【桜姫華伝】〔種村有菜さん〕第四十五話「瑠璃条」(りぼん2012年8月号)感想 その3
↑のつづき
○瑠璃条、疾風との別れ
瑠璃条「疾風くんおはよう! よかった会えて」
疾風「どこか行くのか? こんなに早く」
(りぼん2012年8月号・P.311の3コマ目)
いつもと変わらない感じで疾風とお話をする瑠璃条、この時点で
瑠璃条はこれが疾風との最後の会話だということを分かって
いるのですが、まさかここでこれから槐を討(う)ちに行きますとか
言えないよな… 言ったら疾風に行くのを止められるかもしれないし、
疾風も一緒に行くと言い出すかもしれません。瑠璃条としては好きな疾風を
巻き込むのは避けたいでしょう。
※自分が書いた手紙を手にして
瑠璃条「これ 疾風くんに書いたぞ」
(りぼん2012年8月号・P.311の3コマ目)
黙って行くのではなく、こうやって最後にあいさつをして、手紙も
残したということは、瑠璃条は最後に疾風とお話したかったんだな。
正直、今回の瑠璃条の行動は無謀(むぼう)と言われても仕方がないの
ですが瑠璃条は純粋な性格の子なので、桜姫の壊れた顔を見たら
もう動かずにいられなくなったのでしょうね。考えるより前にまず体が
動くのか。
槐を討伐するということは桜姫にとってもいつかはやらなければ
いけない仕事なので、瑠璃条は「一緒に槐様を倒しに行こう」と
桜姫に言ってみるっていう手もあったかも。桜姫も冷静になれば
朝霧の敵討(かたきう)ちの話を持ちかけられたらむしろ積極的に参加したい
と思うかもしれないです。
瑠璃条が相手のことなど考えずに自分のやりたいことだけをやる
性格だったら、槐を討ちにいくなんていうことはやらなかったでしょう。
自分自身は桜姫の下でのんびり暮らしていけば何の問題もないのですから。
わざわざこんな苦難の道を選ぶということはそれだけ桜姫の壊れた顔が
瑠璃条にとって衝撃的だったということの証ですね。
※疾風の頬(ほほ)にキスをして
瑠璃条「行ってきます」(りぼん2012年8月号・P.312の3コマ目)
こうして二度と戻ることのない旅に出発した瑠璃条。いくら桜姫に
もらった命とはいえちょっともったいない…
しかし実にすばらしい笑顔だ。疾風も全く怪しいと思ってないし。
覚悟を決めたから、逆に冷静でいられるのかな?
○瑠璃条が疾風に書いた手紙
※瑠璃条が残した手紙について
青葉「そうだよな! 瑠璃条は字は書けないもんな!!」
(りぼん2012年8月号・P.314の2コマ目)
なぜ手紙を書き残そうと思ったwwwwwwwwwww
手紙を見るとカエルや茸(きのこ)、太陽の絵などが描かれていますが
完全に暗号状態ですね。せっかく書いた手紙も読んだ人が内容が分から
ないとはもったいない。でも、手紙の性質上誰かに代筆してもらうわけにも
いかないしな…
瑠璃条の手紙「疾風くんお別れです 私はやっぱり槐様を忘れる
なんてできなかった」(りぼん2012年8月号・P.314-315)
桜姫などの人々を悩ませている奴が自分が愛している槐っていうのは
瑠璃条をより一層苦しめていたような気がします。槐の悪行をさんざん
見た後でも槐を忘れることができないとこめを見ると瑠璃条は本当に
槐のことを愛していたんだなぁ。つくづくこんないい子を切り捨てた
槐はバカだと思うよ。
瑠璃条の手紙「でも私は 私を救ってくれた桜のことも
裏切れない」(りぼん2012年8月号・P.315の2コマ目)
瑠璃条はもう命がつきてしまうと覚悟を決めた時に手を差し伸べて
くれたのですから、桜姫はいくら感謝しても足りないくらいでしょう。
こうやって自分が受けた恩を忘れない子っていうのは周りから
好かれますよね。
この心の優しさが瑠璃条のいる世界では命取りになってしまうって
いうのは悲しいですね。むかつくけど槐くらいにずる賢いほうが
生き残れるのかもなぁ。
瑠璃条の手紙「だからこの身とひきかえに槐様を
討ちます きっと みんなにとってそれが一番いいことなんだ」
(りぼん2012年8月号・P.315の3コマ目)
心中する気か…
槐のことを愛している桜が、姫も裏切れない、槐がい続ける限り
不幸になる人は増え続けるということで、もう瑠璃条は槐を倒すしかない
という結論に達したのでしょうけど、槐がいない世界で自分が生き続ける
というのもつらいから、槐を倒して自分も共にこの世を去る決断をしたのか。
上にも書かせていただきましたが、瑠璃条の今回の作戦ははっきり言って
無謀としかいいようがありません。でも、槐を倒すのに正攻法で迫っても
正直なかなか上手くいかないでしょうから、槐が油断をする瑠璃条が
単独で迫るっていうのは作戦としては有りかも。大人数で攻めこんで
槐を倒せるのであれば、過去にいくらでも倒す機会はありましたし。
瑠璃条の手紙「疾風くんのこと好きだよ 友達としては
もちろんだけど たぶん…それ以上だったと思う」
(りぼん2012年8月号・P.315の4-5コマ目)
瑠璃条にとって恋人にしたいのは疾風で、愛して欲しかったのは槐の
ような気がする。瑠璃条が疾風に対する好きという気持ちと槐を想う気持ちは
言葉で上手く表すことはできないかもしれないけど、間違いなく違う
はずです。
瑠璃条の手紙「疾風くんに愛されて二人で一緒に暮らしたら
どんなだろう…って想像してみたよ とても幸せだった」
(りぼん2012年8月号・P.316)
想像だけでなく、実際に暮らしてみればよかったのに…
ただ二人で暮らしてしまうと、どんどんお別れするのがつらくなるから
無理か。残された疾風の精神的打撃も大きくなるし。
今回瑠璃条は槐を討ちにいきましたが、残された人たちのことを
考えると情が移る前に出発してよかったのかもしれないな。桜姫だって
瑠璃条との思い出ができた後に瑠璃条がいなくなったらショックも
より一層大きくなったでしょう。
瑠璃条の手紙「だから ありがとう さようなら」
(りぼん2012年8月号・P.317)
おバカに見える瑠璃条がこんなちゃんとした遺言を残して旅立った
とは…ただこの内容がみんなには伝わらなかったというのが残念ですが。
↓つづきはこちら
【桜姫華伝】〔種村有菜さん〕第四十五話「瑠璃条」(りぼん2012年8月号)感想 その5
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