« 【ひよ恋】〔雪丸もえさん〕step.35(りぼん2012年10月号)の感想 その2 | トップページ | 【アニマル横町】〔前川涼さん〕「~ どき☆どき 人数確認必須の巻 ~」(りぼん2012年10月号)感想 »

2012年9月14日 (金)

【桜姫華伝】〔種村有菜さん〕第四十七話「月の桜姫」(りぼん2012年10月号)感想 その3

チャチャとりぼん、ツイッター @chacha_ribon

【「桜姫華伝」の感想】←今までの感想

【桜姫華伝】〔種村有菜さん〕第四十七話「月の桜姫」(りぼん2012年10月号)感想 その2
↑のつづき

○血桜を出した桜姫、槐に向かっていく

※血桜を手に槐に向かっていく桜姫に対して
朱里「だめ! やめて桜姫!! 槐様を斬らないで…!!
(りぼん2012年10月号・P.429の2コマ目)

 朱里は帝の命令で槐のところに潜入していたのですが、完全に
任務のためと割り切って槐のところにいたというわけではなかったのですね。
目の前で青葉や白夜、親友だった疾風、そして何より好きな人であったはずの
琥珀も槐によって倒されているのですが、そのことに対する怒りや悲しみをも
超えるだけの何かが朱里にはあるようです。

 桜姫は血桜を手に取り槐を斬りにかかっているのですが、槐は
反撃も防御もしないどころか逃げる様子もありません。まるで
桜姫によって斬られて人生を終えることを望んでいるかのように…


 目を閉じている時の表情を見るとなんだかホッとしているようにさえ
見えます(P.429)、槐が今置かれている状況と今後待ち受けている
運命を考えたらここで愛する桜姫に倒されたほうがマシという考えが
槐の頭の中に浮かんでいたとしても私は驚きません。

 しかし桜姫は…

桜姫「殺せません…」(りぼん2012年10月号・P.431の1コマ目)

 ですよねー 桜姫の性格からしてここで鬼になれるとは思えませんし。
槐を倒したところで失われた人たちが帰ってくるというわけではないの
ですから。
ここで桜姫が槐を倒してしまったら、桜姫は青葉や琥珀、朝霧
といったかけがえのない大切な仲間加えて実の兄まで自らの手で
この世から消してしまうことになります。そんなことは桜姫はおそらく
耐えられないのではないでしょうか。

 仮に朱里が桜姫に懇願(こんがん)しなかったとしてもまず間違いなく
同じ結果になったと思います。藤紫もこの結果は理解しているっぽい
ですね。桜姫のことが好きなのですから、この状況で桜姫がどう動くかも
大体分かるでしょう。ここで非情になれるような性格だったら藤紫も
好きにならなかったのでは?


桜姫の心の中の声「ごめん青葉…ごめん朝霧…
仇(かたき)をとれなくて でも誰も傷つけたくなかった……

(りぼん2012年10月号・P.431-432)

 疾風、白夜のこともたまには思い出してあげてください…
誰も傷つけたくないというのは桜姫の持論のようなものですが
もっと早く槐を攻撃していれば青葉たちは犠牲にならないで済んだ
可能性もあるんですよね。

 一人の無法者(今回の事件の場合は槐)を攻撃するのをためらった結果、
多数の被害がでてしまった場合の責任論ってものすごく難しいです。おそらく
正しい答えなんていうものは存在しないのでしょう。

 一番いいのは無法者を説得して攻撃をやめさせるというものなの
でしょうけど、説得に応じるような人はそもそも無法者にはならない
ですし(w

桜姫「大好きよ 兄様 今でもずっと…
(りぼん2012年10月号・P.433)

 桜姫は槐によって一度壊されかけたのですが、愛情が無くなるという
ことはなかったようです。理屈で割り切れない強い愛みたいなものが
あるんだろうなぁ。

 桜姫はこう言っていますが、槐はこの時点で桜姫にどんな感情を
抱いているのか本音をぜひ桜姫に言って欲しかったです。ただ残念ながら
槐はもはや冷静に口がきける状態ではないですが。

↓つづきはこちら
【桜姫華伝】〔種村有菜さん〕第四十七話「月の桜姫」(りぼん2012年10月号)感想 その4

種村有菜さんの桜姫華伝9巻発売記念サイン会に行って来ました(2012年1月15日、横浜開催)

|

« 【ひよ恋】〔雪丸もえさん〕step.35(りぼん2012年10月号)の感想 その2 | トップページ | 【アニマル横町】〔前川涼さん〕「~ どき☆どき 人数確認必須の巻 ~」(りぼん2012年10月号)感想 »

桜姫華伝」カテゴリの記事