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【シュガーソルジャー】〔酒井まゆさん〕CHAPTER.46(りぼん2015年6月号)感想 その3
↑のつづき
現在入谷の育ての母である小百合(さゆり)は入谷にはもうしーちゃんと
かかわって欲しくないっぽいな。別に自分が入谷を一人占めしたいからとか
いうのではなく、過去の自分の行動でしーちゃんの人生を狂わせてしまった
という負い目がある小百合は入谷が幸せな生活を送れるようにするのが
せめてもの罪滅ぼしだと思っているのかもしれないな…
過去に戻ってしーちゃんに謝るわけにもいかないので、余計なこと
など考えないで入谷がちゃんと学校に行って、友達と遊んで、麻琴とデートを
する。そんな生活をずっと続けさせてあげることが小百合にできる精一杯のこと
なのでしょう。
※入谷に対して
小百合「あなたには 普通に穏やかで幸せな道を歩んで欲しいの」
(りぼん2015年6月号・P.441の4コマ目)
まぁ入谷がしーちゃんのところに行ったら穏やかな生活なんて
不可能だからなぁ。病気を抱えていなかったとしても性格にかなり難が
あるのに。今は橋から飛び降りた影響でもはやまともに会話は成立しなく
なってるのですから。
小百合だけでなく、他の人に入谷はこれからどうするべきかと聞いたら
ほとんどの人がこのまま小百合の家で暮らす道を選べと言うでしょう。
しーちゃんはもう自力では生活できないので、実家がある京都に送り返される
ことになるのですから、しーちゃんの傍(そば)にいる道を選ぶということは
自動的に転校をすることを意味することになります。そうなったら友達とも
麻琴とも離れ離れになりますよね。入谷にそんな生活を選べと言うこと
なんてできないでしょう。
そもそも入谷はしーちゃんに対して厳しいことをずっと言い続けて
きたのですから、本来だったら周りに言われるまでもなく小百合の家
での生活を続けることを希望するはずなのですが、橋ら飛び降りる前に
しーちゃんが話したことや、橋から飛び降りた後に記憶が混乱している時に
叫んだことなどを聞いて気持ちがだんだん変わっていったようです。
※橋から飛び降りた後に担ぎ込まれた病院内で
しーちゃん「早く帰らなきゃ 家でチビが一人で待ってるの…!!」
(りぼん2015年6月号・P.437の1コマ目)
しーちゃんは入谷がまだ幼い頃の時代に記憶が戻ってしまった
感じですが、この言葉を聞いて入谷の顔が変わりましたね。
自分は決してしーちゃんに愛されていなかったわけではなかった
ということが分かったのですから。
この「家でチビが」の一言はひょっとしたら
入谷の人生を変える一言になるかもしれない。
入谷の彼女の麻琴はこれから先もずっと入谷と一緒にいたいのは
間違いないです。小百合と同じように遠まわしにこれからもずっと
小百合の家で暮らすように言うのが普通なのでしょうけど…
※入谷に対して
麻琴「お母さんのところ 行って」
(りぼん2015年6月号・P.452)
麻琴は入谷が本当は何を望んでいるのか完全に見抜いているんだな…
小百合は入谷に「普通に穏やかで幸せな道を歩んで欲しいの」と
言いましたが、この気持ちは麻琴も全く同じだと思います。でも
麻琴は穏やかにするためにはここで入谷がしーちゃんから逃げるのでは
なく、しーちゃんとしっかり向き合ったほうがいいと考えたのですね。
入谷と本気でつきあった麻琴でなければ言えない言葉だよなぁ。
入谷はしーちゃんとの過去に縛られ続けているから、過去と決別しない
限り本当に平穏な生活はやってこないと思います。つらい過去と決別する
ためにはある程度しーちゃんと過ごす日々が必要でしょう。